2013年7月18日木曜日

赤ちゃんとフエ

先月の話ですが、東京の早稲田大学で行われた
「世界おもちゃサミット」に参加してきました。世界おもちゃサミットとは、

「世界のおもちゃメーカー、研究者、おもちゃミュージアム関係者が集い、おもちゃや遊びのもつ可能性を考え、世界平和を目指すための世界初のおもちゃ会議です」(パンフレットより)

というわけで、いろいろな方々のスピーチを聞くことができました。
中でも印象に残ったのは、早稲田大学の教授でいらっしゃる大藪泰先生のお話です。
それは、赤ちゃんが「物の意味」をどのように学んでいくのか、という話でした。

1歳のお誕生日をまぢかにした男の子の前でお母さんが笛を吹いてみせるとき、男の子は「笛」に「息を吹きかけた」から「音がした」と理解するだけではありません。

彼は、お母さんが笛を「吹こう」として吹いたことに真っ先に気づくのです。

笛は口で吹いて奏でるものだという意味に気づくだけではなく、その笛は、お母さんと意味を共有した笛であり、「吹いて音を出すためにつくられた物」という文化的意味を持つ笛になるのです。

↑だいぶ省略してしまいましたが、こんな話です。
その「文化的意味」とやらに気づくことで、
人の世界は動物の世界とは全く異なるものになるのだそうです。

おもちゃは意味を込めて作られています。
赤ちゃんは、人を媒介にしておもちゃに関わっていきます。
このとき、赤ちゃんと大人が一緒に同じものを見るということも、
赤ちゃんの発達に大きな影響を与えているのだそうです。


さて。
そういうわけで、東京一人旅を終えて翌日帰路につこうと新幹線乗り場へ行くと、
そこに滅多に見ることができないという黄色い新幹線が停まっていました。
新幹線好きの息子や娘がいたら、どんなに喜んだだろうか!
とテンション上げながら、一人で写真を撮りまくり、すぐさま主人へメール送信。

私も、子どもたちと一緒に見て、ドクターイエローの意味を共有したかったわけですね。


 


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